白河市社会福祉協議会主催の避難者交流事業が、白河市中央老人福祉センターで開催されました。開催の目的は、避難者の皆さんの外出のきっかけづくりと、仲間づくりの機会を提供することです。開催スタッフとして、ボランティアで被災地支援にあたっている東京の劇団「銅鑼」や、白河市周辺に避難している浪江町の女性で結成されたサークル『コスモスしらかわ会』、県南保健福祉事務所、双葉町社協相談員も携わりました。私たち県社協の総括生活支援員も、受付や準備係等のスタッフとして開催準備に関わり、準備や運営を視察しました。今回は朝から一日活動を共にし、白河市社協の工夫や避難者への思いやりを感じることが出来たと思っています。
参加者は、白河市内に浪江町、双葉町(復興公営住宅)、大熊町、富岡町、南相馬市から避難している方々で、50代の女性が多く、夫妻での参加者も見られました。
開催の周知にはチラシを作成し、対象となる世帯に郵送や戸別訪問し配布しました。また、会場への足がない方には参加者が誘い合わせて来場出来るよう連絡調整した他、当日は受付番号と靴箱の番号を一緒にして、靴を間違えないように工夫をし、参加し易い雰囲気づくりや、参加者の便宜を図っていました。
サロンでは、音楽療法士の片山先生によるリズム体操で汗を流し、普段運動していない避難者の体をほぐして血行を良くし体を若返らせました。また『しらかわコスモス会』の方々は、避難していることを感じさせないリズミカルな踊りの発表で、元気に楽しく過ごしているのだなと印象を受けました。さらに、劇団「銅鑼」による人形劇を鑑賞し、鑑賞後には劇団員との交流の時間を設けて手作りの人形に触れたり、会話を楽しむなどしました。県南保健福祉事務所からは、免疫力アップの「口腔体操」、白河社協の中村生活支援相談員からは、体をほぐす「軽体操」と、無理なく楽しく体を動かす工夫がなされていました。
参加者は、サロンを通して他の市町村の方とも仲間づくりができているそうです。サロンで知り合った方と連絡を取り合って趣味を楽しんだり、食事会で交流する等、サロンを契機として繋がりを持っているとのことで、目的が達成されているものでした。今後は、地域との交流にも広がるように、地域住民を巻き込む交流事業としたいと白河市社協では、次回の目標を掲げていました。
避難されている方がスタッフになったり、日頃の練習の成果を発表し汗を流す等、それぞれの場面でサロンに携わることが出来たことにより、参加型のサロンとなっていました。また、避難されている方がいきいき生活していると感じ取ることができました。
総括生活支援員 佐藤勝雄