社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

宮林 良周さん
(大熊町社会福祉協議会)

2021/03/08
 

生活支援相談員の10年の活動を振り返る

宮林良周さん
大熊町社会福祉協議会
主事兼人事・労務管理担当職員
(避難者支援活動年数/9年)


Q1:避難者支援に長く携わる上で、大切にしてきたことはなんですか。

〇その人がその人らしく生活していける環境づくりです。
〇訪問を重ねることによって、信頼関係を築き上げて馴染みの関係づくりに努めました。
〇交流の場を定期的に設けて、その人の持っている強みを見つけ出すことです。
〇集めた情報を整理し、その人を知ることに努めました。


Q2:この10年の活動で印象に残っている出来事を教えてください。

避難者自身の変化で、支援の在り方が大きく変わってきたことです。
当初は、生活に必要な物資や仮設住宅の修繕などハード面の相談を多く受けました。またそういった相談はその他の住民からも相談されることが多く、対応する機関が決まっていたためスムーズに支援につなぐことができていました。しかし10年が過ぎる中で住民の課題は複雑・多様化し、支援の方向性は内面的なものへと移り変っているような感じがします。モノを支援するだけではなく、人との交流を促す支援や複雑化する課題に合わせ専門機関へのつなぎが必要になっているため、つなぎ先・支援制度の知識など相談員個人のスキルを向上する必要性を実感しています。
重要なことは「その人を知ること」だと感じています。その人がその人らしい生活をするために、私たちは変化に合わせて日々支援の在り方を考えていかなければならないと感じています。

  • 2021/03/08 9:10 AM