社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

大熊町社会福祉協議会

2021/03/08
 

震災から10年、
これまでの支援とこれからの支援について

大熊町社会福祉協議会
事務局長 半杭裕明さん


Q1:これまではどのような事に留意して避難者支援活動を行ってきましたか。

(1)生活状況を踏まえた支援を心掛けたこと
避難先での状況変化が早く、時間的なもの、居住的なもの、情報的なものなど現時点で必要とされる支援活動に取り組みました。
(2)相談員の資質向上に努めたこと
変化に対応していくため、各種研修に参加し意識(見方)及びスキルアップに努めました。
(3)関係機関(団体)との連携を図ってきたこと
大熊町社協だけでは、町民支援は完結しないため、行政(大熊町)や避難先社協及び各種支援団体とのネットワークが必要と考え、情報共有や役割分担の調整を行いました。


Q2:生活支援相談員が果たしてきた役割をどのように感じていますか。

〇今回のように全町民が避難するという状況では、特に避難初期から復興住宅入居時期までの役割は大きいと考えています。
〇生活支援相談員が活動の中で得た町民の情報は幅広く、支援の方向性を考えるうえでも役立つことが多くありました。
〇現時点では相談件数も落ち着いてきており、多くの町民が避難先において生活再建(自立した生活)できていることは、本事業の一つの成果であると感じています。


〇今後の支援について

Q3:今後はどのような事に重点を置き、支援活動を行っていく予定ですか。

〇復興庁による町民アンケートでも帰還を希望しない人が多い結果でした。避難先が定住の地と考えている町民に対しては各種の情報提供を行い、避難先社協との連携に努めていきたいです。
〇町内においては、一からの町づくりとなるので長期にわたり見守り活動は必要と考えています。なお、本事業を継続していくか、別事業で対応していくかは今後検討したいと思います。


Q4:生活支援相談員の今後の役割についてはどのように考えていますか。

〇総合相談を見据えた支援活動を図っていくこと(各種制度の理解、支援のネットワークづくりなど)。
〇地域における支え合いに関する事業へ移行していけるよう調整していきたい。
〇今後、大規模災害が発生した場合、その地域で本事業に取組むこととなるので、福島県版として検証、提言をしておき参考にしてもらえれば良いと思っています。

  • 2021/03/08 9:09 AM