社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

レクリエーション・ボランティア

2011/05/16
 

 

(この度の震災で被災されたみなさまに、心からお見舞申し上げます。)

 

福島県レクリエーション協会は、震災後ガソリンの入手が可能になってすぐに、被災者支援活動を開始しました。

一つは、神戸で震災を経験された方を始めとする全国のレクリエーション仲間から送られてきた物資の提供です。直接お届けできた避難所などでは、避難されている皆様の肩をさすりながら、お話を聞かせて頂きました。うれしいお話も悲しいお話もありましたが、それらの思いを共有させて頂くところからレクリエーションボランティアは始まります。

たくさんお話しして頂き、言葉が途切れたときに、「ちょっと身体を動かしてみませんか?」と声をかけます。にっこりして頂ける瞬間です。筋肉を強くする体操ももちろんありますが、私たちは、「息を吐くこと」「力を抜くこと」ができる体操を選びます。「息を吐く」そのために冗談を交えて笑って頂きます。

日常とは違った生活のため、「意識して」身体を使うことも大事です。そこでゲームが活かされます。左右で違った動作をする手あそびなどは、お子さんからお年寄りまで笑顔で楽しんで頂きました。

歌を歌うこともあります。「ふるさと」を歌うかどうか迷った時期がありました。あるとき、避難所になっている高齢者施設で思い切って歌って頂きました。「いい歌だね。」としみじみされ、「この辺は震災前には…」と話し出された方々を見て、ほっとしたこともあります。

避難所にいる子どもたちとの交流は、私たちを元気にしてくれます。バルーンクラフトや折り紙、絵本や紙芝居の他、会場の条件が許せば、体育系のレクリエーション用具「ブーメラン」や「ドッヂビー」、「忍者ランド」なども持ち込みます。汗びっしょりになるまで遊んでくれますが、子どもたちはシンプルな遊びが好きです。先日一番喜んでもらえたのは「ケンケンパー」でした。

今は中通りでも、子どもたちの外遊びが制限されているので、子どもたちを支援する場は徐々に増えています。

先日はある避難所で、ハーブティーのコーナーと、ネイルケアのコーナーを準備したところ、たくさんの皆様にお役立て頂くことができました。これらもレクリエーション活動の一つとして提供させて頂いたものです。

レクリエーションボランティアというと、「みんなを集めて」「ゲームや体操を」「一斉にやるもの」と思われがちですが、一人ひとりに寄り添い、心を通わせ、思いを受け止め、「心地よい時間」を共有することこそ、本当のレクリエーション支援活動だと私たちは考えています。

現在、全国からボランティアの申し出もあります。お役に立てるところがあれば、県内どこにでも出向きますので、是非お声かけください。

 



 

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