社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

「郡山市社会福祉協議会避難者地域支援コーディネーター」R7活動報告・・・

2025/07/24
 

 

東日本大震災から14年が経過し、避難者も高齢化になり、気軽にふるさとに帰ることができない方が増えてきました。

郡山市社協では、ふるさとの慣れ親しんだ風景に触れ、ふるさとの今を感じられる視察を昨年度から開催しています。

今年度も「浜の風を感じよう2025」4月・6月に開催しました。

 

第1回「ふるさとの桜花・夜ノ森」富岡町4月11日開催


 

 

 

 

夜ノ森公園基準木

 

4月の視察は、さくらスポーツの佐藤勝夫さんの案内で、富岡町の「夜ノ森の桜」「宝泉寺の枝垂れ桜」楢葉町の「道の駅楢葉」を巡りました。ユーモアのある説明で、飽きることなく視察を楽しむことができました。震災前にあった建物、商業施設など説明すると、震災前の風景や様子を思い出し、会話が広がりました。夜ノ森の桜を十数年ぶりに観ることができた方もいました。

 

第2回「大熊の今」大熊町 6月27日開催


キウイの国

6月の視察は、大熊町の特産物であるキウイの栽培を行う「キウイの国」の見学、3月に大熊町の新たなシンボルとして建設された産業交流施設「CREVAおおくまで」にて大熊未来塾代表の木村紀夫さんに大熊町の現状と復興への想いの話を伺いました。

キウイの国の見学では、「キウイ再生クラブ」の若者にキウイ栽培の復興のきっかけや移住を決めた話しを伺いました。若者の挑戦に応援したいという感想もありました。産業交流施設の「CREVAおおくまで」に隣接する商業施設「クマSUNテラス」で  昼食をとりました。大熊町に帰って住んでいる友人と待ち合わせして食事した方や、ラーメン屋で帰還した友人に偶然会えた方もいました。

CREVAおおくま 木村紀夫さんの講話の様子

木村紀夫さんの話は、ご本人が震災から学んだ視点として、防災の“立ち止まって暮らしを考える意識”について話しをされました。

震災遺構である熊野小学校は3月11日の地震のときの状態で残る校舎です。木村紀夫さんは3月11日の出来事を語り部しています。震災当時の場所がなくなる中で1つでも残しておきたいという想いを語っていました。参加者からは、家族を 亡くされたにも関わらず、語り部を伝える心の強さに感動したとの感想がありました。

震災後14年が経過し、その日の出来事を思い出し、震災後の課題を考える時間になりました。

郡山市社協のコーディネーターの視察は、2年目になりました。参加者からは「出かけることが楽しい」という声が多く聞かれ、これからもふるさとの浜の風を感じられる企画を行っていきたいと思います。

 

郡山市社会福祉協議会 避難者地域支援コーディネーター

三浦綾子

 

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