大玉村社会福祉協議会では、被災者同士の交流、情報交換及び地域住民とのコミュニティ構築の場として月に1回「おおたま社協サロン」を開催しています。
今回は、少人数サロンを開催しましたので紹介いたします。
今回のサロンのきっかけは、訪問時に「電気代を払うのに、近くのコンビニは機械でイヤだから、わざわざ遠いコンビニに行って支払うんだ。あっちは人がいるから。」という言葉でした。そこで、いつものサロンの番外編として、少人数を対象に大人の体験学習「セルフレジでお買い物」を実施しました。
最近、スーパーやコンビニなどで、セルフレジや自動精算機などが増え、高齢者や初めてが苦手な方は、買い物がおっくうになっている方も多いようです。今回の少人数サロンでは、大人数と接するのは苦手だけど、少ない人数なら支援者もすぐそばにいてくれ、安心だから参加してみようと、初めて参加していただけた方もいらっしゃいました。
行先は村内唯一の大型スーパーです。参加者6名スタッフ2名で出かけました。今回は公用車で、お出かけしましたが、村内や村周辺を走る公共交通の大玉村デマンドタクシー「たまちゃんタクシー」でも行くことができます。スーパーへ着くと、それぞれ自由に見てまわり、欲しいものをカゴに入れてセルフレジへ集まってきました。
セルフレジでは、最初にポイントカードや電子マネーカードの案内画面があり、少し戸惑う様子がありましたが、商品のバーコードを通し、支払いまでスムーズにできました。
セルフレジの次は、直売所のたまちゃん食堂へ向かい、食券を購入しての昼食です。
蕎麦だけでもたくさん種類があり、ボタンを探すのに少し不便を感じた様子でしたが、無事、自分が食べたいものを注文できました。
最後は、大玉村が誇る画家「斎藤良夫ふるさと美術展」が大玉村農村環境改善センターにて行われていましたので、ちょっと寄り道して美術鑑賞をしました。会場には斎藤良夫さんもいらして、作品の想いや趣向などを聴き、参加者は熱心に鑑賞していました。
今回の少人数サロンの参加者の声
・避難してから初めて知り合いに会えた。避難前は近所だったので久しぶりに会えて嬉しい。
・初めて会った方たちと、交流できた。
・セルフレジは意外と簡単だった。
・お店の人が近くで見ていてくれるから安心した。
・困ったらお店の人がすぐに来てくれるから、大丈夫ね。
・レジに人がいるときは、やってもらった方が楽だ。
・また、同じようなサロンなら参加してみたい。
など、サロンに参加してみての感想や、セルフレジへの感想が聞けました。
訪問時やサロンの参加者からは、食堂のタッチパネルでの操作ができない。操作をできる人にやってもらっているから、食べたいものが食べられない。いつも、誰かと同じものをお願いしてしまう。などの声があり、次は、「タッチパネルをやってみたい!」と多くの声が聞けました。
次回も少人数サロンを企画し、高齢者の「やってみたい!」を大切にしたいと考えています。
大玉村での買い物、サロンやグラウンドゴルフなどの地域での活動、近所付き合いや身近な仲間など、様々な日常の暮らしの中で、地域にたくさんの寄り処「居場所」を作っていただきたいと思っています。
地域のつながり、人とのつながりを大切にし、その人らしく、安心して地域で暮らし続けるために、支援し続けたいと思います。
大玉村社会福祉協議会
避難者地域支援コーディネーター兼生活支援相談員
石川理恵