日本国際児童図書評議会や日本ペンクラブなどが協力団体となっている「子どもたちへ あしたの本プロジェクト」。
このプロジェクトは、被災地で不安を抱えている子どもたちに安らぎや楽しみを提供し、子どもたちの心をうるおすために、本と、本にかかわるいろいろな活動を行っているものです。その活動のひとつとして、昨年8月から南相馬市の各仮設住宅に「野馬追文庫」として本を贈ることで子どもたちを支え続けてきました。
現在は南相馬市社会福祉協議会と連携をして、毎月11日に「決してみなさんのことを忘れない」という気持ちを込めて仮設住宅に本を二冊ずつ届けています。
絵本を選ぶときは、現地の声を大切にしています。
今は、「元気になれるような、思わずわらっちゃうような楽しいお話をとどけてほしい」というのが一番の要望だそう。
本は子どもたちの心に添うように吟味され届けられます |
本を楽しむイベントも開催しています。
11月23日、南相馬市の牛越仮設住宅第2集会所で、「おはなしとあそび」の会が開催されました。野馬追文庫の寄贈を続けている社団法人日本国際児童図書評議会(JBBY)の撹上久子さんと東京都墨田区あずま図書館の山内薫さんが訪れ、絵本を一枚の巻紙にした巻紙芝居を披露しました。お話の後は、新聞紙を使った陣取りなど、みんなで身体を動かして遊んだり松ぼっくりを使った工作や折り紙を楽しみました。
たくさんの親子、住民が集いました |
<野馬追文庫送付本>
※2012年12月現在- 2011年8月分…18か所
『トリゴラス』 文研出版
『そら、にげろ』 偕成社
『ふしぎな話』 大月書店
+紙芝居・ユニセフ出版対策本より合計10冊にして送付
- 2011年9月
紙芝居『かっぱのすもう』 童心社
『ごろごろにゃーん』 福音館書店
『いいから いいから』 絵本館
- 2011年10月分…24か所に増える
『じゅげむ』 クレヨンハウス
『注文の多い料理店』 ミキハウス
新規6か所には今までの送付本を加え10冊送付
- 2011年11月
『きつねにょうぼう』 福音館書店
『うさぎさんてつだってほしいの』 富山房
+布の絵本も5箇所に加えて送付
- 2011年12月
『二年間の休暇』 福音館書店
紙芝居 『かさじぞう』 童心社
+手袋人形一つずつ(西日本みんなの手)
- 2012年1月
『てつがくのライオン』 理論社
『おもちのきもち』 講談社
+ウサギのタオル人形(西日本みんなの手)
- 2012年2月分…図書館バスで届ける
『ドラえもん大全集(第1巻)』 小学館
『だいくとおにろく』 福音館書店
- 2012年3月分…28か所に増える・・・新規4箇所には偕成社カールセット9冊も届ける
『放射線なんかにまけないぞ』 太郎次郎社
『はなをくんくん』 福音館書店
- 2012年4月分
『あたしとあそんで』 福音館書店
『みどりいろのたね』 福音館書店
- 2012年5月分…野馬追文庫とする。マークを作る。
紙芝居 『へっこきよめさま』 童心社
『月人石』 福音館書店
- 2012年6月分…34か所に増える
『おじさんのかさ』佐野洋子 講談社
『シャーロットのおくりもの』 E.B.ホワイト作 ガース・ウィリアムズ絵 さくまゆみこ訳
- 2012年7月分
『一休さん』講談社
『きゅうりさんあぶないよ』福音館
- 2012年8月分
『おにぎり』福音館書店
『じごくのそうべい』童心社
- 2012年9月分
紙芝居『うまいものやま』 童心社
『てんぷらぴりぴり』大日本図書
- 2012年10月分
『三びきのやぎのがらがらどん』福音館書店
『おだんごぱん』福音館書店
- 2012年11月分
『おおきなおおきなおいも』福音館書店
高知こどもの図書館が「利用者から集めてくれた「南相馬の子どもたちのプレゼントしたい本」
- 2012年12月分
『イソップのおはなし』岩波書店
<新聞掲載>
■JBBY
http://www.jbby.org/
■「子どもたちへ<あしたの本>プロジェクト」
http://www.jbby.org/ae/?lang=ja