大熊町の皆さんが始めたサロン活動「ひだまり」
大熊町が役場機能を移転させた会津若松市には、同町の町民が数多く二次避難されています。
避難先の一つ会津東山温泉「旅館原瀧」には、63世帯240人が暮らしています。
その避難住民の皆さんが、自分たちの健康維持のためにと世話役代表の秋本正夫さんを中心に始められたのがサロン活動「ひだまり」です。
毎週水曜日、午前9時半から午前11時まで、同館の3階多目的ホールで開催しているサロン活動は参加無料。
年齢も問いません。
当日は、大熊町の保健師さんによる血圧測定があり、その後誰にでもできる「簡単体操」で楽しいひとときを過ごします。
▲体操の前に血圧測定 |
▲手首の筋もちゃんと伸ばしてね |
体操の指導は、大熊町で植田接骨院を営んでいた植田和徳さんが担当しています。
植田さんの都合がつかないときは、スポーツ少年団のお世話をしている山本秀一さんが入ることもあるそうです。
サロン活動を始めたきっかけを伺うと「個室に入るとどうしても出かけるのが億劫になってしまいます。
健康維持のためにも集まる時間と場所を作りたいと思いました」と秋本さん。
「自分の足だからね。優しくタッピングしてね」「仮設住宅でおいしい料理を作れるように、今から手首の筋もちゃ~んと伸ばしておきましょう」など、楽しい解説付きの体操は、毎回笑い声が絶えません。
「ずっと笑っていられるのでストレス解消になります」「身体を動かすと気持ちよくてよく眠れます」とは、参加された皆さんの感想です。
▲足の運動、両腕、上半身、全身と無理なく十分に身体を動かしていきます。 「無理はしないでくださいね」と植田さん |
取材に同行した大熊町社会福祉協議会の武内智恵美さんは、避難者同士の関係を築くため、他の二次避難所にも同じような取り組みを広げて行きたいと話していました。
体操と笑いで健康づくり、皆さんも始めてみてはいかがでしょう。