社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

三春町社会福祉協議会
~孤立しない支援を目指して~

2022/07/28
 

 三春町社会福祉協議会では、地域支援として地域の方々と避難者の交流、協力体制作りを支援しています。

 震災から11年ほど経過し、皆さんの生活も落ち着いてきているように見られますが、生活が戻る部分がある一方で今までとは違った悩みや問題が出てきています。特に三春町内の復興公営住宅は戸建てということもあり、お互いの交流・協力が少なくなる、新型コロナウイルス感染症が心配でこれまで出ていたサロンや自治会のイベント自粛、自宅の行き来の減少、引きこもりや孤立の心配が出てきています。


そこで復興公営住宅平沢団地では、毎月「ふれあいサロン」として少人数のお茶会を行っています。集会所や団地内にある富岡町サポートセンター平沢で体操教室を多く行っていることもあり、ものづくりの得意な方が多い平沢団地のふれあいサロンでは物作りをしながら団地住民同士の交流を図っています。ここ2年あまりは、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、当初は予定人数を制限して行っていましたが、団地自治会の皆さんが集会所内のテーブル席の間に幕を張って感染対策をしていただき安心安全に実施できています。


 7月中旬には集会所を飛び出して、お散歩&ミニピクニックを計画しています。また、現在は学生ボランティアさんに参加していただいていますが、今後は地域の皆さんにも参加していただけるように働きかけていきたいと思います。復興公営住宅以外にお住まいの方々には地域のサロン(町内に44か所)やサポートセンターで行っているサロンへお誘いしています。また、現在は行ったことがないところに行くのが不安という方については一緒に同行しています。三春町内の方々から自然に「来てみない?」と誘われて参加しているという方も多いです。今年度は生活支援コーディネーターの協力も得ながら地域との交流が円滑にいくよう、地区のサロンへの参加をおすすめしていきます。


 サロンの他、防災教室や防犯教室も行っており、地域の方をお誘いして地域の方より「ここが危ないよ」「このあたりはこんなことがあったんだよ」との情報をいただいています。地域が違うと、防災対策も防犯対策も違ってきます。また、三春町役場より提案していただき、平沢団地内にある富岡町サポートセンター平沢が三春町指定避難所となりました。団地がある地域の方も一緒の避難訓練を実施できるよう計画中です。団地として災害時に孤立しないよう、地域との協力、住民同士の安否確認体制など仕組みづくりを実施しています。

 6月28日には福島県社会福祉協議会とともに令和4年度第1回三春地区連携会議を行いました。そして、三春町内で避難者支援を行っている大熊町、富岡町、双葉町、葛尾村社会福祉協議会の担当者に集まっていただき、現在の支援状況についての情報交換と今後の支援について意見交換を行いました。

 今後も避難者が安心安全に三春町で地域の方と楽しく暮らせるように、避難者と地域とのつなぎ役として活動していきます。

避難者地域支援コーディネーター 佐藤 千春

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