飯舘村は平成29年3月31日に一部を除き避難指示が解除され、仮設住宅等の無償供与が約1年後に(平成32年3月31日)終了するなど、村民を取り巻く環境が大きく変化する時期をむかえています。そのような中、飯舘村社協では生活支援相談員8名で、約2,100世帯4,900人の村民の訪問見守り活動を行っています。
今回は、飯舘村社協の主任生活支援員の佐藤照子さんに帰還した村民の様子と支援状況を中心にお話しをお伺いしました。
Q1:村民の帰還状況等について教えてください。
主任生活支援員 佐藤照子さん
平成31年1月1日現在、帰村者は420世帯・863人、県内避難者数は1,786世帯・4,440人、県外避難者数は147世帯・273人となっております。
避難指示解除からまもなく2年目を迎えようとしていますが、帰還率は約15%で、帰還者の約61.5%の531人が65歳以上の高齢者で、高齢化率がとても高いのが特徴的です。
避難指示解除からまもなく2年目を迎えようとしていますが、帰還率は約15%で、帰還者の約61.5%の531人が65歳以上の高齢者で、高齢化率がとても高いのが特徴的です。
Q2:帰還した村民からはどんな声がありますか。
主任生活支援員 佐藤照子さん
帰還した村民からは、「自宅は安心してぐっすり眠れる」「飯舘の景色を見ているだけで清々する」などの喜ぶ声が聞かれる反面、「家族がバラバラになり、帰ってきたのは年寄りばかりだ」「隣近所に人がいなく寂しい」「高齢者ばかりなので敷地などの除雪が大変だ」「日常生活に必要な買い物や通院などが不便だ」などのお困りの声も多く聞かれます。
Q3:帰還した村民の困りごとを解決するために、生活支援相談員はどの様な活動をしていますか。
主任生活支援員 佐藤照子さん
高齢世帯中心に訪問の回数を増やし、様子を伺いながら話をじっくり聴いて、不安な気持ちに寄り添うようにしています。
また、家に閉じこもって生活が不活発にならないように、村民が交流する場になっているサポートセンターの交流事業への誘いをしています。さらに、村の行政情報や生活情報など帰村した生活に役立つ情報を提供しています。
また、家に閉じこもって生活が不活発にならないように、村民が交流する場になっているサポートセンターの交流事業への誘いをしています。さらに、村の行政情報や生活情報など帰村した生活に役立つ情報を提供しています。
Q4:「サポートセンターつながっぺ」の運営状況について、もう少し詳しく教えてください。
主任生活支援員 佐藤照子さん
村民の交流と介護予防・健康維持を目的に、平成29年9月1日に開設しました。
平日の午前10時から午後3時まで、健康体操、カラオケ、レクリエーション、各種教室などを行っています。
1週間の平均利用者数は90名となっております。
参加した村民からは大変好評で、
「体操を続けているせいか、つまずかなくなった」「楽しい時間を過ごすことが出来て気分転換になる」「村の方とお話ができてうれしい」などの声が寄せられています。
帰村者はまだまだ少ないですが、帰村者のコミュニケーションは着実に活発になってきているように感じます。
平日の午前10時から午後3時まで、健康体操、カラオケ、レクリエーション、各種教室などを行っています。
1週間の平均利用者数は90名となっております。
参加した村民からは大変好評で、
「体操を続けているせいか、つまずかなくなった」「楽しい時間を過ごすことが出来て気分転換になる」「村の方とお話ができてうれしい」などの声が寄せられています。
帰村者はまだまだ少ないですが、帰村者のコミュニケーションは着実に活発になってきているように感じます。
Q5:地域コミュニティづくりにも力を入れているとお聞きしましたが、具体的にはどのような取り組みをしていますか。
主任生活支援員 佐藤照子さん
社協事業として「お助け合い事業」を行っています。登録した村民が困っている高齢者などを助ける事業です。例えば、庭先の雪かきをしたり、買い物や病院への送迎をしたり、村民同士の支え合いが始まっています。
「村内巡りのバスハイクツアー」では村健康福祉課・民生委員などの協力や、村民のそば愛好会「愚(ぐ)真会(しんかい)」より昼食に自慢の手打ち蕎麦の提供もあり、参加者は大喜びでした。
「村内巡りのバスハイクツアー」では村健康福祉課・民生委員などの協力や、村民のそば愛好会「愚(ぐ)真会(しんかい)」より昼食に自慢の手打ち蕎麦の提供もあり、参加者は大喜びでした。
Q6:これからの飯舘村社協の避難者支援の計画をお聞かせください。
主任生活支援員 佐藤照子さん
村外で暮らす方へは、特に高齢世帯への定期的な訪問を継続しながら見守りをしていくと同時に、居住する地域の社協さんの協力を得ながらその地域のサロンへの参加を促し、その地域に溶け込んでいくような支援をしていきます。
村内で暮らす方へは、サポートセンターの利用を促進するとともに、各行政区単位でのサロン開催を企画しており、地区住民同士の交流の回復を図り、震災前からあった「お互いに支え合う関係性」づくりの支援をしていきたいと思います。
村内で暮らす方へは、サポートセンターの利用を促進するとともに、各行政区単位でのサロン開催を企画しており、地区住民同士の交流の回復を図り、震災前からあった「お互いに支え合う関係性」づくりの支援をしていきたいと思います。