社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 避難者生活支援・相談センター

広野町社会福祉協議会「一緒に汗を流そう「畑サロン」」

2018/06/27
 

広野町では、町民人口が震災前の約80%まで回復していますが、高齢世帯や高齢一人暮らしが増えているという報告があります。

広野町社会福祉協議会では生活支援相談員が中心となって高齢者の生きがいづくりや居場所づくりの取組みをしています。

どんな取組みをしているのか?生活支援相談員の根本さと子さんと松本光さんにお話を伺いました。


広野町社協 生活支援相談員の皆さん


Q1 : 町に戻ってこられた町民の暮らしぶりについてお聞かせください。

根本さん
帰町されて一見すると笑顔が戻り日常生活は落ち着いてきているように感じますが、大人数の家族が別々に暮らすようになり子供や孫と離れ離れになった高齢者は寂しさを訴えています。


松本さん
仮設では買い物や病院等が便利でしたが、帰町してからは移動手段がないことや病院や店舗が少ない事で不便を感じている方々が多いようです。



Q2 : 帰町した町民同士の交流はありますか?

根本さん
老人クラブや地区の集いなどの再開で参加されている方は元気に楽しく過ごされています。その一方で山間部や集いの場に行く移動手段がないなど孤立している方が気になっています。


松本さん
仮設にいた頃は一歩外に出れば誰かと話をしたり、お互いの部屋を行き来できたが、帰町してみると仮設で交流があった人同士の家が遠く簡単に行き来できなく孤立する傾向にあります。



Q3 : 町民がもっと元気になってもらうために生活支援相談員はどの様な働きかけをしたいと考えていますか?

根本さん
町民同士がもっと交流できる機会を提供し町民の「居場所づくり」をしたいと考えています。
また、一人ひとりが感じる「生きがいづくり」も必要だと思います。



Q4 : 具体的な取組みについてお聞かせください。

松本さん
他町村で成功しているサロンなどの情報を収集し、町民が楽しかったと思える魅力あるサロンを企画します。
現在毎月第3土曜日に社協において「ふるさとサロンひろの」を開催しています。


根本さん
今年度は新たな取組みとして、社協の裏庭で花の寄せ植えや野菜の種まきを行っています。



Q5 : 参加された町民の様子はいかがですか?

松本さん
参加者たちが自分達で話し合って野菜の種を選び、作業の段取りをし、生き生きと作業しています。皆さん家庭菜園などの経験もありスムーズに作業されていて感心しました。



町民による野菜の種まきの風景


収穫した野菜を片手に満足そうな町民


Q6 : 今年度の生活支援相談員活動の目標についてお聞かせください?

松本さん
畑サロンでは参加者が「収穫した野菜で何を作るっ?」と楽しまれている姿を見て、町民が喜ぶ企画、例えば町民を講師にした陶芸教室やそば打ち教室などを企画したいと考えています。


根本さん
サロンに参加されていない・参加出来ない方への関わりに重点をおいて、町民が孤立しないように支援を継続していきたいと考えています。






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