見守り活動の継続を
平成28年度をもって、生活支援相談員の配置事業を終了した市町村社会福祉協議会では、避難者支援を社会福祉協議会本来の業務の中に組み入れたり、新たに「相談支援センター」等を立ち上げ窓口を設置したり、地域包括支援センター業務に組み入れるなどして避難者の支援にあたっている。生活支援相談員だった方も社協スタッフやボランティアコーディネーターとして支援を続けている。ある社協では避難者宅の戸別訪問を継続し、サロンの企画や運営に当たるとともに、避難者の「困りごと相談や要望」を聞き取る専用のホットラインを設置している。
連携強化で避難者の心の支援を
復興公営住宅は、原発事故で避難を余儀なくされた避難者のために整備された団地で、複数の市町村民が同じ団地に入居している。以前、同じ団地に住む近隣住民の死に心を痛めた方への支援が必要となった。そこで、みんぷく※と当該避難者を支援する社協が、復興公営住宅の支援に関わる他の数市町村社協と県保健福祉事務所、心のケアセンター、県社協などに呼び掛けて「支援打合せ会議」を開いた。会議では、今後の「避難者の心の病」への対応の仕方を話し合い、①当該社協が自然な訪問を心がけて住民の状態を聞き取る、②専門職も同行して治療が必要か判断する、③治療を勧めるなど、復興公営住宅で事故が起こった場合の連絡方法や手順、支援の仕方を決定した。会議では、今後も引き続き関係機関が連携を強化して、避難者支援に取り組むことを確認した。
※みんぷく/国の支援を受けて福島県が実施している「生活拠点コミュニティ形成事業」を受諾し、復興公営住宅を中心に住民の交流や自治会設立を支援しているNPO。