富岡町社会福祉協議会では、富岡事務所、いわき支所に避難者地域支援コーディネーターを 1 名ずつ配置し活動しています。
今回は、富岡事務所での活動をご紹介いたします。
富岡事務所では、避難指示解除後に帰町した住民向けに、ふれあいサロン「ゆうゆう倶楽部」を富岡町総合福祉センターや町内の災害公営住宅談話室を利用して毎週金曜日に開催しています。最近では、徐々にですが新たに富岡町に移住されてきた住民の参加も見られるようになり、このサロンをきっかけとして既存住民と新規住民とのコミュニティづくりに繋がっていると感じています。
また、サロン事業を計画していくうえで一番大切にしていることは“ 住民の声を聴くこと”です。サロンに参加された方の何気ない会話やつぶやき、また生活支援相談員の見守り訪問活動などで聴いた住民の声を大事にしてサロン内容に取り入れており、住民から「富岡駅は無人駅で切符の購入分からない。切符が買えれば車がなくてもお出かけできるのに」などの声から お出かけサロン電車 でGO”を開催し、参加者の皆さんは車内での会話やお買い物、昼食など楽しまれ「今日は一日笑って楽しく過ごせた」「切符の買い方がわかったので今度は自分で出かけてみようかな」などの声が聴かれました。
富岡町内は一人暮らしや高齢者のみ世帯が多く、若い世代と交流する機会がないため、世代間交流を目的としたコラボレーション企画“ マーブリングを楽しむ夏のうちわつくり”を 8 月 3 日に開催しました。この企画は、東北の造形作家を支援する会が主催、当協議会が共催し、富岡町放課後児童クラブ、富岡町老人クラブ、富岡町民生児童委員協議会、お手伝いボランティアなど多様な関係機関の協力を得て開催されました。今後も世代を超えた交流と地域とのつながりづくりを目的として開催を予定しています。
広野町下北迫復興公営住宅においても広野町社協が主催するサロン「たまり場・さんぽ道」に参加協力しており、参加者は団地住民、広野町に避難されている方、地域住民も参加し地域とのつながりができる機会になっています。今後も避難先社協、各社協が手を取り合い連携し支援していきます。
今後も避難者地域支援コーディネーターとして、住民の声を大事にしながらコミュニティづくりや新たな社会資源の開発など更なる地域福祉サービス(地域支援)の充実につながるよう活動していきたいと思います。
富岡町社会福祉協議会
避難者地域支援コーディネーター 猪狩早苗