南相馬市社会福祉協議会では、コロナウイルス感染対策の為実施できずにいた『地域福祉活動計画作成のための地域福祉懇談会』を今年度、4年振りに開催しました。
そこで、避難者地域支援コーディネーターの活動を地域の方々に知ってもらうため、そして地域の課題を把握するために参加しました。
▲地域福祉懇談会の様子
参加された方は、やはり日頃地域住民のために活動されている行政区長さんや民生委員さんが多く、各地区で問題になっていたのが「組に入らない住民がいる」という事でした。高齢で回覧板を持って行けないから組から抜ける、近隣住民との関係性が良くないので組から抜ける、周りを気にして生活したくないから組に入らない…など、様々な年齢が様々な理由で組に入らない。だから、見守りの目も少なくなると問題視していました。周りの見守りの目があるからこそ、安心して暮らせるのではないかとの意見が出ました。
地域の方と一緒に改善策を考えながら、この課題に対してどのような仕組みづくりをしていくか、どのような機関に繋ぐかなど考えることが出来て、今後の活動に大いに役立つ機会でした。
その他にも、6月には各地区の『民生委員児童委員協議会定例会』に参加し、生活支援相談員の活動実績や避難者地域支援コーディネーターの役割や活動について説明をし、民生委員児童委員の皆様に理解を深めて頂きました。
▲民生委員児童委員協議会 定例会の様子
また、南相馬市社会福祉協議会主催で『南相馬市内における避難者地域支援コーディネーター等連絡会議』を定期的に行っています。今年度は4月14日に第1回目を開催し、各避難元社会福祉協議会のコーディネーターに参加して頂いています。今年度の活動内容と共有事項を報告し、より良い支援が行えるように話し合っています。
その会議の中で、南相馬市内の復興公営住宅5ヶ所で行う、住民同士のコミュニティ作りのための合同サロンについて、昨年度と担当場所を変えて、参加される方にも新たな内容をお届けできればと話し合っています。
▲復興公営住宅における合同サロンの様子
昨年度から始めている『復興公営住宅周辺地域住民との交流会』ですが、今年度も実施に向けて活動中です。まずは、復興公営住宅隣接地区の住民対象にお茶会を開催し、その中で避難者地域支援コーディネーターの活動と避難者の現状をお伝えし、住民側の意見も反映できるようにアンケートも行い、復興公営住宅住民との交流会を開催する予定です。
▲地域住民対象のお茶会チラシ(左は表面、右は裏面)
地区の行政区長さんや民生委員さんへ挨拶を行い、声掛けとチラシ配布を依頼して準備を進めています。
その他の活動としては、復興公営住宅5ヶ所の自治会役員会への参加、各災害公営・復興公営住宅でラジオ体操を開催、毎月のおだかサロン・社協ゆいゆい広場など、年間計画に沿って実施しています。
避難者の孤立・孤独が懸念される現在、避難者が今住んでいる地域に馴染んで安心して暮らせるように、今後も私たち避難者地域支援コーディネーターが、地域住民や関係機関と顔の見える関係性を作り、避難者と地域を繋いで行きたいと思います。
南相馬市社会福祉協議会
避難者地域支援コーディネーター
西 千晶