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川俣町社会福祉協議会 「町外で暮らす避難者の支援」

川俣町の山木屋地区は避難指示解除から1年5か月が経過しました。震災前、山木屋地区には501世帯1,246人が生活していました。平成30年7月31日現在、山木屋地区で生活するのは152世帯、310人です。川俣町社協では、町内と町外で生活再建された住民の巡回訪問を生活支援相談員3名で行っています。

今回は川俣町社協の生活支援相談員の広野清美さんに町外に住む住民の様子や支援状況をお伺いしました。


Q1 : 町内と町外の住民の支援者数の割合について教えてください。

広野さん
7月31日現在、支援対象者は327世帯、701名いますが、町外の支援対象者は38世帯、81人です。主に福島市、二本松市、桑折町などに住んでいます。



Q2 : 町外に住む住民への訪問頻度はどのぐらいですか。

広野さん
原則70歳以上の方がいる世帯を対象に2ヶ月に1回程度訪問しています。
ただ、長年連れ添った伴侶を亡くされた方など、心配のある世帯は毎月訪問しています。



Q3 : 町外に住む方を訪問した時は、どんなことを観たり聴いたりしますか。どの様な点に気をつけますか。

広野さん
慣れない環境での生活に不便や不自由がないのか、ご近所との付き合いの様子など、不安な気持ちを少しでも和らげるような会話に気を付けています。
また、日常的に、好きな野菜作りや趣味を見つけて意欲的な生活をしているかを観たり、聴いたりしています。



Q4 : 町外に住む方の主な生活課題はなんですか。

広野さん
高齢者にとって、慣れ親しんだ故郷以外での生活とご近所に知り合いがいないことは、大きなストレスとなっているようです。
さらに、避難生活で別々の生活をしていた家族との同居は、以前の様な関係には戻れず、コミュニケーションがちぐはぐとなり不満と不安の種になっているようです。
また、同居する若い世帯にとっては、高齢者の認知機能の衰えなどが悩みの種となっているようです。



Q5 : その生活課題に対して、どの様な支援をしていますか。

広野さん
まずは、話を真剣に聴きます。日中一人となることが多い高齢者は、話すことでご自分の気持ちが落ち着きすっきりしたという方が多いです。
そして、新しい日常を作っていくために地域のサロンへの参加やデイサービスの利用なども声掛けしています。実際に地域のサロンやデイサービスに参加するなど積極的な生活を始めた高齢者もいます。
また、故郷を懐かしむ方には、町内で開催しているサロンへのお誘いやサロンの様子などをお伝えしています。



Q6 : 他の機関との連携状況はいかがですか。

広野さん
町の原子力災害対策課、健康福祉課や地域包括支援センターとは、月に1回程度の会議を行い、情報共有をしています。
原子力災害対策課からは被災者支援の各施策、健康福祉課からは避難者の健康チェックの結果をもらい訪問計画に役立てています。



Q7 : 今後の支援方針や計画についてお聞かせください。

広野さん
町外に生活再建された方で、日常生活が安定してきた理由から生活支援相談員の訪問を辞退する方がいます。その場合は、社協内でその方の状況を判断し訪問終了とします。しかし、町の民生委員の訪問は継続しますので、安心した生活を送ることができます。
また、今まで通りの訪問が必要な方は、話す内容、表情などを丁寧に観察・聴き取りを行うことで、一人ひとりに寄り添った支援が出来るようにしていきたいと考えています。




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生活支援相談員支援相談員の 広野清美さん
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