平成29年3月末に仮設住宅にお住まいの全世帯が住み替えを完了した須賀川市。須賀川市社会福祉協議会はこの時期を全避難者への見守り支援から、必要な方への支援の提供へと切り替えるタイミングと判断して、平成28年度をもって生活支援相談員配置事業を終了しました。
生活再建を目指す避難住民の方々に対し、その後1年間どのような対応をしてきたのか須賀川市社協の取り組みをお聞きしました。
須賀川市社協は、昨年4月社協内に生活サポート相談センター『くらしサポート』を新設しました。総合的な相談対応の窓口『くらしサポート』は、市民が何か困りごとがあった場合、ここに相談すれ何とかなる!という観点のもとにスタートしました。様々な問題に対し一部の支援ではなく、問題解決へ繋ぐという須賀川市社協の取り組みを避難住民を含め広く地域住民の方々に周知したそうです。
翌5月には、社協が市役所の新庁舎に移転したことにより、さらに行政との協働の取り組みが良好にできるようになり繋ぎやすい環境になりました。そして、市内各方部に地域住民が自由に交流できる「通いの場」を開設し、避難住民の方々も生きがいづくりや交流の場とし活用してもらえるよう情報発信をしてきました。
「社協は住民にとって一番近い存在であるべきだと思います」と語る須賀川市社協地域福祉課長の吉田さん。「仮設住宅からの住み替えがスムーズに完了したのも、社協が避難住民一人ひとりの転居先の希望を聞き取りニーズに応え、長時間かけ良好な信頼関係を築いた結果だと改めて感じます」と振り返っていました。
「相談なしで発展はありません。住民の相談からニーズを掴み、地域資源と住民を繋げるために社協ができることを今後も追及していきたい」とのこと。社協・行政機関、そして民生委員・児童委員や民間企業、地域ボランティア等のみなさんと市内の住む誰もがここで安心して暮らしていけるように方向性を見いだしながら『地域と繋がる・繋げる』見守り・支援のネットワークの構築に努めていくとのことでした。
地域と繋がる、繋げる~住民に一番近い発展性ある社協を目指して~ 須賀川市社会福祉協議会の取り組み
総括生活支援員 安齋裕美子