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①10月の訪問件数と相談内容/②帰還者の増加と訪問相談支援

①平成30年10月の訪問件数と相談内容
平成30年10月の訪問は11,559世帯。相談件数は6,384でした。相談内容の内訳は以下の通りです。8月の相談内容の内訳と比較して大きな変化は見られませんでしたが、「家族」に関する相談が約1%増えました。



②帰還者の増加と訪問相談支援
今回は、避難指示が解除され、ふるさとに帰還された方への支援状況を紹介します。福島県は、東日本大震災後の原発事故で12の市町村が避難指示区域となりました。現在は帰還困難区域を除き、避難指示が解除されています。(下記の図のピンクの範囲が帰還困難区域です。)



避難区域のイメージ(平成29年4月1日時点)
出典:ふくしま復興ステーション復興ポータルサイト



避難指示が解除された区域が広がるとともに、ふるさとに戻り生活をする方も増えています。帰還される方の増加に伴い、生活支援相談員の訪問も増えています。



○生活支援相談員の訪問世帯数に占める帰還した世帯の割合


上記は、全生活支援相談員の1か月間の訪問世帯数に占める居住形態別の割合を示したグラフです。帰還された方への訪問が増加しはじめた2016年6月より統計に「帰還」の項目を追加しましたが、この2年4ヶ月で「帰還」の割合が5%から23%に大きく増加しています。


◆帰還しても生活支援相談員の訪問を望む声

現在、帰還可能となったほとんどの市町村社協が帰還された方への訪問も行っています。生活支援相談員が、帰還後の生活状況を伺うため訪問を行ったところ「待っていた」「また来て欲しい」との声を多く聞いたそうです。

訪問を望む主な理由は、近所の住民が戻っていないことや家族と離れて暮らすことによる“寂しさ”と“不安”でした。仮設住宅の供与終了を控え、帰還する方、避難先で生活することを決めた方、避難先と自宅を行き来しての二重生活を送る方など人々の選択は様々です。そのため、帰還される方は増えていてもまばらな状態であり、多くの方が近所がほとんど戻っていないなかで生活をされています。また、学校や仕事があり避難先での生活を続ける家族と離れて暮らす方も少なくありません。

ふるさとでの生活に安らぎを感じる一方で、震災前のような家族団らんや近所付き合いがなくなり、住民は“孤独感”を深めています。さらに、生活インフラが整っていないことや防犯上のリスクなど、人がいない地域で暮らす不安も増していることから、生活支援相談員は住民に寄り添い、訪問活動を行っています。


◆生活支援相談員の活動

生活支援相談員は、戸別訪問で様子伺い、不安や悩みの傾聴、困りごとなどの相談を受けるなどの住民との関わりを持ち、ふるさとで安心して暮らすことができるようサポートをしています。

○帰還された方に配布している「困ったときの連絡先一覧」



健康不安、買い物に困っている時、病院・金融機関への移動手段がない時、不審者を見かけた時、火事になった時などにはどこに連絡すれば良いのかなど、身近な困りごとや緊急時の連絡先を一覧にして、サロンで配布。
さらに、人との交流を望む声に応え、集う場づくりをしています。


○田代地区サロン「すずらん」



○お茶飲み会



○帰還した町民と町内ウォーキング



他にも、広野町社会福祉協議会などの社協は帰還した高齢者が集まって共同の畑づくりをしています。



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